ルアービルダーのルアーメンテナンス方法 岩崎清志(宮城県)

 

皆さんお元気ですか?

新型コロナウイルスの影響で全国に非常事態宣言が出ており外出の自粛をされているかと思います。
世界的に大変な時期ではありますが落ち着いてからの釣行の為、自宅に居る時間でタックルのメンテナンスや整理をされている方も多いと思います。

釣行後のルアーのメンテナンスは皆さんどうしていますか?
そのまま仕舞い込んではいませんか?

今回は私が実践しているルアーのメンテナンス方法について紹介します。

※これからご紹介するメンテナンス方法は私個人としてのメンテナンス方法です。参考にしていただけると幸いです。

私はネイティブトラウトがターゲットの為、淡水での釣行が主になります。

しかし、追波川(北上川)等の河口域は時期によっては北上大堰堤直下まで汽水になるため、塩分が含まれることがあります。なので、淡水と汽水(海水)を含めたメンテナンスについてお話します。

 

 

 

【各水域ごとのメンテナンス方法】

淡水編

使用したらその都度乾燥してください。
水分が錆や接着剤、コーティング等の劣化につながります。
真夏の炎天下などでは高温になりすぎる場合がありますので、ご注意ください。
※樹脂ルアーは60℃以上になると変形します。

時間のない方は出勤時に車のシートの上に置けば帰りには乾燥しています。PAC-251CR シートカバーの上なら濡れていても大丈夫。直射日光が当たらないように注意してください。

これで、日常の釣行後の乾燥は十分です。

汽水(海水)編

まずは、真水で洗います。
乾いた塩分などが固着している場合があるので真水に漬け置きしてください。フックやリングなどに付着したゴミはきれいに取り除いてください。これが基本です。
その後にきっちりと乾燥してください。基本的には1本1本吊るして乾かした方が良いと思います。

応用編

汚れひどい場合等、私は台所用の中性洗剤で洗います。すすぎが楽なのが便利です。
ここでの注意点はすすぎをしっかり行うこと。(洗剤の成分によっては残留すると錆びの原因になります)そのあとはきっちりと乾燥してください。

 

 

【素材によるメンテナンス方法の違い】

バルサウッドミノー

ハンドメイドして思ったのが、大切な事はやはり釣行後の乾燥です。
コーティングを何層もしていますが、中身は木です。水分があれば腐ります。接着剤も水分によって劣化します。

 

プラスチック

樹脂成型ルアーの材質は主にABS樹脂が使われています。
ABS樹脂もメーカーやグレードもたくさんありますので一般的なABS樹脂についてお話します。

ABS樹脂の特性で、衝撃や紫外線、耐溶剤性、吸水率等は比較的に強くいろいろな部品に使われています。
現在の樹脂成型(インジェクション)ルアーはいろいろな形状に成型加工されていますが、樹脂成型は金型を使って樹脂を溶かすため、必ず樹脂を入れるゲートや樹脂の合わせ目(ウエルド)が生じます。
日本の樹脂成型技術は高く、市販されているルアーの品質は問題ないでしょう。
しかし、成型品は同じように見えて実は同じではありません。
生産したロットなどにより必ずばらつきが生じます。
同じメーカーのルアーなのにその辺が微妙にアクションの差になったりします。

樹脂ルアーも必ず真水で洗うことが基本です。

 

メタルジグやスプーン等の金属

メタルジグやスプーン等は、基本的には鉛や真鍮、タングステン等の金属にメッキや塗装をしてコーティングをしています。こちらも、水洗いしてきっちり乾燥がいいです。

ここまでは一般的なメンテナンス方法ですが、それでもフック等の金属部分に錆が生じる場合があります。
フック等も表面処理がされていますが、使用により摩耗や傷が入り必ず錆によって劣化します。
フックは消耗品と思ってだめだと思ったら即新品と交換してください。大物がかかってから後悔しないために・・・・・。

 

 

【破損劣化について】

樹脂成型のルアーも劣化します。
根がかりし長時間水中にあったルアー等を回収した経験がある方は判ると思いますが、プラスチックも水中で劣化していきます。

海中からサルベージされたルアー達

触ると表面がボロボロだったりディープダイバー系のルアーなどはリップがポッキリと簡単に折れたりします。
また、紫外線によっても徐々に塗装や樹脂が劣化していきます。

 

樹脂ルアーが割れる不具合

ルアーを使用すると必ず衝撃が加わります。
それは魚からのコンタクトだったり、キャストミスだったりいろいろなケースが考えられますが、ルアーの表面上は何ともなっていないようでもマイクロクラック(微細なヒビ)が生じていることがあります。そのヒビから水分が浸水したり吸水されたりすることがあり、そこからアイなどのワイヤーやウエイト等の錆につながります。その錆は体積が増えるため膨張につながり、ヒビを更に広げます。そしてまた浸水し・・・・・・。と繰り返しいずれは樹脂の破損につながります。

また、錆ではなくても海水などの塩分が結晶化すると体積が増えヒビを押し広げます。その結果、破損や樹脂強度の低下につながる場合があります。このようなことから、ルアーの水洗いと乾燥の重要性が理解されるかと思います。

 

ステンレスについて

ステンレスは錆びないと言うイメージがありますが、結論から言うと錆びる条件があります。ステンレスは鉄(スチール)とクロムとの合金です。ステンレスの表面にクロム層があることによって酸素が遮断され錆びにくくなるのですが、そのクロム層がなくなった場合はそこから錆が生じます。イメージとしてはステンレスのキッチンに鋼の包丁を濡れたまま置くと包丁と接触した場所に錆が生じます。
つまり、リングやアイ等がステンレスであっても、メッキ処理をしているとは言えフックの鋼と接触している個所は錆が生じます。水分があればなおさらです。

 

 

そんな時に簡単にルアーが洗えるのが

PAC-227 ウォッシャブルメッシュケース L

PAC-226 ウォッシャブルメッシュケース M

PAC-212/213 システムケース(メッシュタイプ)
がお勧めです。ルアーサイズに合わせてケースごと水洗いと乾燥が簡単にできます。

そして、最後にですが、どんなに高いルアーでも消耗品です。

私が作るバルサのルアーなどは特にですが、メンテナンスしていても必ず寿命があります。
とは言えボロボロまで使っていただけたルアーがリペアで戻ってきたときは本当にうれしいものです。寿命までメンテナンスをして使っていただけたらルアービルダーの端くれとしては本望です(笑)

※本メンテナンス方法は私個人としてのメンテナンス方法です。その他、素材毎の専門的な知識があっての方法ではありませんが参考としていただけると幸いです。

 

 

釣具の匂い消し、除菌等には

PAC-248NEW BACTERI OUTニューバクテリアウトがお勧めです。
ニューバクテリアウトは100%植物由来の発酵アルコールを主原料とし、特殊製法によりミネラル水を配合した低刺激性製剤です。<注意>火気に近づけないようにして下さい。

現在、品切れ状態が続いていますが、釣具屋さんなどで見つけたらぜひゲットしてください。

 

 

 

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フェイスガードで簡易マスク!森田茂樹(福岡県)

 

皆様こんにちは福岡の森田です。

 

いやぁ…新型コロナウィルス大変な事になってますね。

 

外出自粛と言う事で家でタックルやルアーの整理ウエアーの冬物から夏物などの入れ替えをしている時に、ふと目に入ったのがフェスガード。夏、日焼け防止などに使用するんですが、これで簡易マスクができるのでは?と思いやってみました!!

 

まず、清潔なフェイスガードを準備します。

中に折り込んで通常の半分の長さにします。

そしてこのポケット状になった所にキッチンペーパーを入れます。

キッチンペーパーをフィルターの代わりとして使用しています。

 

実際に1日使用してみましが息苦しさも無く普通に使えました。咳エチケット等の対策として生活に取り入れやすいのでは無いかと思います。
あくまでも私個人の使用感ですので少しでも参考になればと思い紹介させて頂きました。

 

一日も早くコロナウィルスの終息を願うばかりです。
やはりこれには皆さん一人ひとりの自覚が大切と思います。
不要不急の外出を控えるのは勿論ですが、自分がウィルスを持ってるかもしれない、自分が人にうつしてしまうかもしれない…。と言う事も考えて行動する事も大切ではないのかなと思います。

 

今回のテスターログは釣りに関係の無い話になってしまいました。
そして次回のテスターログは楽しい釣りの話を書けたら良いなぁと思います。

 

 

 

 

 

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ビヨンド誕生秘話とこれから 平中竜児(和歌山県)

 

読者の皆さまこんにちは。
和歌山の平中です。

コロナウィルスの影響で思うように釣りに行けないどころか家に居なさいという風潮の中、皆さん釣りに行けない鬱憤を釣具を眺めたり綺麗にしたり昔の釣果を思い出したりしてる頃だと思います。
平中もそんな感じで釣りにも行けず大人しくしていますので、今回はビヨンドが誕生するきっかけとなった魚との出会いの中の一つ二つをご紹介させて頂きたいと思います。

まだビヨンドのプロトが出来る前の話で、和歌山県に移住したての頃仕事もなく日々釣りに出掛けていました。

大阪方面、名古屋方面の釣り人がこぞって押し掛けてくる本州最南端の釣り場が車で30分程の所に住む事ができたので毎日いろんな事が試せました。

その日も名古屋の友人と最南端のポイントへヒラスズキを狙いに出向いたんですが、遠方から来た友人よりも我先に…みたいな事はせず友人が入りたいポイントに入るのを確認してから空いた場所でちょっと投げてみる的な感じの緩い気持ちが良かったのか、本命のヒラスズキではなかったんですが外道のダツがキャストの度にアタックしてきてくれました。
最初はトップウォータープラグを投げてたんですが、あまりの掛かりの悪さにバックウォッシュ110Fのウェイトチューンした物にルアーチェンジ。
これがハマり結構な数のダツをキャッチする事が出来ました。
もちろん本命が釣れれば尚いいんですが、本命でなくても自分が投げたルアーに反応してくれればそれはそれで楽しいものです。
友人から見た感想も掛かってきてるのがダツやのに凄く嬉しそうだったと後で言われました(笑)

ダツがいっぱい釣れたからこのウェイトチューンしたバックウォッシュを製品化してほしいと思った訳ではなく、この後に釣れた魚がこのチューンしたルアーに掛かってきてくれた事が自分にとってすごく意味のある魚だったのです。

他にも色々ありますが、そんなこんなでパズデザインのルアー担当者と話しを詰めていきテストを繰り返してビヨンドが誕生した訳ですが、いくつかのプロトが出来上がった時には日中に濁りの無い河川内でのヒラスズキ80オーバー2連発や、発売に至るまでの間のテストと称した自己満足的な圧倒的ヒット率(使う状況にコツは要りますが)と文句なしの出来栄えだと自画自賛したものです。

発売から数年経って尚、私的には絶対に外せないルアーなのですが、今だからこそ発売当時には必要がないと思っていたカラーや強度面を見直せる時期がきてるように思います。

追加カラー、ウェイト変更タイプなどを来年くらいにはお披露目できたらと思っています。

有難い事に北海道のノーザンカラーや北陸、関東方面での限定カラーも好調のようですので、いつまでも使い続けて頂けるよう進化させていければと思っております。

 

 

 

 

 

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