ウェアの基礎知識講座④『レインウェアの洗濯について』

皆様こんにちは!!
コジマです。

本日はウェアの基礎知識講座④です。

前回は『撥水と防水 ~その2~』撥水の役割についてお話しました。
前回のログはこちら。

で、最終的に『撥水の敵は汚れですよ』的な流れになったと思います。
そして撥水には『復活の儀式』があるとも前回言いました。

その『復活の儀式 ~第一章~』が洗濯なんです!!

前回お話しましたが、撥水の敵は『汚れと摩擦』。
つまり使っているうちにだんだん撥水は効かなくなってきます。

で、なぜ『復活の儀式 ~第一章~』が洗濯なのか?

それはレインウェアが汚れている状態でいくら撥水を復活させようとしても、その汚れが邪魔をして撥水が復活しないからです。

​なのでまずは汚れを落す事からがスタートです。

ということで前振りが長くなりましたが、今回はレインウェアの洗濯についてです。

まず、一つお伝えしたい事があります。

皆様、レインウェアはご自宅で洗えます。

意外と自宅ではメンテナンス不可能と思われている方が多いので、まず大前提としてこれを言っておきます。

さて本題ですが、『洗う』と一言に言ってもですね、『毎回洗うの?』とか『どのくらいの頻度で洗うの?』とか色々疑問があると思います。

基本的には釣行後に真水で全体を流してもらえれば日頃のお手入れとしてはとりあえずOKです。

ここで肝心なのは、『真水』で洗うこと。
淡水ならOKというわけではありません。

淡水でも自然の水には様々なバクテリアや微生物が生息しているので、それがそのままになると劣化や臭いの原因になる事がありますので、必ず水道水等の真水で洗って下さい。

そして洗った後は風通しの良い日陰で『しっかり』乾かして下さい。
ここでしっかり乾かさないと、『加水分解』と言う現象が起きて、後でどえらい事になりますので要注意です。
レインウェアは防水ですが、湿気や水分は劣化の原因になります。
※『加水分解』は後日説明します。

個人的には乾かす時は、フロントジッパーを全部開き内側までしっかり乾燥させます。
フロントジッパーを全開にする事で内部を乾かせるだけでなく、ファスナースライダー部分に水分が溜まって錆や固着が発生しないようにする意味合いもあります。

さて、日頃のお手入れはこれでいいとして『本気の洗濯はいつやるの?』という疑問が出てくると思います。

これについては人それぞれ尺度があると思いますが、個人的には

『撥水が効かなくなって表地が水を吸うようになってきたら』
『防寒ウェアへの衣替えのタイミング』

大体このタイミングですね。

そして本気の洗濯をする際の最大の注意点ですが

洗濯表示に従う事!!!!

これ最重要です。
基本的には必ず洗濯表示を守って下さい。
これを守らないとレインウェアがダメになってしまう可能性もあります。

ここで洗濯表示の例です。


弊社BS3レイヤーレインジャケットの洗濯表示です。

左上から

…液温は30℃が限度で中性洗剤で弱い手洗い
※実際の表示は30の下に中性

…漂白不可

…アイロン不可
※いわゆるアイロン掛けの事で撥水定着の場合は後日説明します。

…ドライクリーニング不可

…絞ってはいけない

…日陰で吊るし干し
出展:消費者庁ウェブサイト『洗濯表示』を編集して作成

ということで、基本的にこのレインウェアは、30℃以下の温度で手洗いし(洗濯機の手洗いモード、ドライモードはOK)、日陰で吊るし干ししなければなりません。
※『基本的』と言っている理由は撥水復活の話の時に説明します。

余談ですが、お手入れが良くないとレインやウェダーの内側に黒カビが発生する事があり、それに漂白剤やカ〇キラーを使う方がいますが…

当然、NGです。
※正確にいうと『何かあっても責任は持てません』ですね。

あのカビを落す方法は…生地を痛めずにやるやり方は現時点ではありませんので、発生させないように注意して下さい。

という事で洗濯に話を戻すと、このレインウェアの場合は手洗いになるので、タライや浴槽等で押し洗いしていただくか、洗濯機の手洗いモード、ドライモードで洗っていただきます。

その際、ファスナーを開けたままだと、ファスナーで生地を痛めてしまう事があるので、必ず全てのファスナーを閉めて下さい。
(洗濯機を使用する際はネットに入れていただくとより良いです。)

さてここで『洗剤は?』となりますが、ぶっちゃけ普通の洗濯洗剤でも使えなくはないです。

ただ、撥水の機能低下の原因の一つに『洗剤カス』があるのですすぎ残しがあると逆に撥水低下の原因になります。

この時点で粉状の洗剤はかなり不利です。
手洗いの場合は液体洗剤でも結構ツライですね。

また、最近良く見かける柔軟剤入りの洗剤もアウトです。

柔軟剤が入っていると撥水基が全てダメになります。
優しさや思いやりが全て裏目ですw

で、ここでオススメなのがこちら↓

REVIVEX プロクリーナー メーカー価格 1,300円
洗濯可能着数:約ジャケット20着
※弊社でも取り扱っております♪

要はこれ、『機能性ウェア専用洗剤』です。

普通の洗剤と何が違うかと言うと、一番は『洗剤切れ』です。
すすいだ時に洗剤カスが残りにくいので、手洗いの際でも安心です。
そして環境負荷の少ない素材を使っていますので、通常の洗濯洗剤よりも地球に優しいです。

ということで、普通の洗濯洗剤よりも専用洗剤をお使いいただくことをオススメします。

さて、既に結構な長編になっているので洗濯編はこの辺で。

次回は『復活の儀式 ~第二章~』で実際に撥水を復活させていきましょう。

この撥水の復活方法にも何パターンかありますのでお楽しみに。

 

 

 

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ウェアの基礎知識講座③『撥水と防水 ~その2~』

 

皆様こんにちは!!
コジマです。

本日はウェアの基礎知識講座③です。

前回は『撥水と防水』についてお話しました。
前回のログはこちら。

前回は『撥水と防水は全く別物だけど、快適に着るには無関係ではない。』というところで終っておりましたので、今日はその続きです。

有り難い事に皆様からメンテナンスについての記事を早く見たい!!とメッセージを頂いておりますが、もう少しだけ撥水と防水の関係性のお話にお付き合い下さい。

これ、別に焦らしてる訳じゃなくてですね、この撥水と防水の関係性が理解できると、メンテナンスについての話がとってもスムーズに伝わります。

ということで本題です。

まず下の絵をご覧下さい。

これがレインウェアが正常に機能している状態です。
※3レイヤーの場合です。レイヤーの話はまた後日。3人のコスプレ好きの事じゃないです。

撥水基がその役割を果たして水を弾き、そしてメンブレンが水の浸入を防ぎながら内部の水蒸気を外に逃がしています。

それでは次の絵を見てもらいましょう。

これは撥水がダメになったレインウェアの状態です。

前回もお話しましたが、もう一回言います。
撥水と防水は別物です。

この絵を見てもらうとわかる通り、撥水が無くなってもメンブレンが水の浸入を防いでいるので防水性は保たれています。

では正常な時と何が違うのか?

それは表地が水を吸っている事。
さらに詳しく言えば、表地が水を吸ってレインウェアの表面に水の壁を作っている事。

実はこれが快適にレインウェアを着る上で大問題になるんですよ!!

もう一度絵を見てみましょう。


正常な状態だと内部の水蒸気が外に排出されていますが、撥水がなくなり、表地が水を含んで壁ができると…


水の壁に邪魔されて外に出れなくなっちゃった!!!!
これはつまり、透湿機能が著しく低下するということを意味します。

透湿機能が低下すると起きる現象が『再結露』です。
とても簡単に説明すると、『再結露』とは一旦水蒸気になった水分がもう一度水分に戻る事です。

つまり透湿機能が低下すると、体から発生した水蒸気が外に排出されず、ウェア内部で再度水分に戻ってしまうのです。

要するに…

めっちゃ蒸れます。
酷いと再結露で中ビチョビチョです。

そんな状態は当然快適とは程遠い状態…

しかも更に!!

表地が水分を含むと体温の低下、そしてそれによる体力の消耗に繋がります。

物理か化学の授業を思い出してください。(私は文系なんで物理か化学かは記憶が曖昧…)

隣り合う物質は『同じ温度になろうとする性質』があります。

撥水の無くなったレインウェアの場合、体と隣り合う物質(レインウェア越しですが)は水分です。
人間の体温が約36℃、ウェアが含んだ水の温度が15℃としましょう。

隣り合う物質は同じ温度になろうとします。
36℃と15℃が同じ温度になるのは約25℃です。
つまり体からは10℃分の熱が奪われようとします。
※細かい計算とかはわからないのでツッコマないで下さい。

つまり単純に寒いです。

そして人間は恒温動物なので10℃分の熱が奪われたからといって、体温が25℃になる事はありません。
ありませんが、その10℃分の熱を補う為にエネルギーを消費します。

つまり体力を消耗します。

ね、もはや快適とは程遠いでしょ。

そして再結露と体温を奪われる事で…
『冷たっ!!あっ、湿ってるし!!レインウェア(ウェーダー)漏れてきたよ~!!!!!』
という勘違いが起きる事も。
(もちろん実際に傷が入って漏水している事もあります。)

ということで撥水は防水と関係ないけれど、とても重要な役割を果たしている事がおわかりいただけたと思います。

そんな撥水ですが、ダメになる原因は何なのか?
それは…汚れと摩擦です。

汚れや摩擦によって撥水基が倒れてしまうと撥水しなくなります。
摩擦の話はややこしいんで後日するとして、まずは汚れ。

泥汚れ、ホコリ、潮汚れ、コマセ…etcとにかく汚れ撥水の敵です。
なのでレインウェアやウェーダーはちゃんとこまめに洗って下さい。

毎度洗濯しろとはいいませんが、せめて真水で流すくらいはやった方がいいです。(後日説明しますが、日陰でしっかり乾かして下さいね。)

そして、洗濯を繰り返すうちに段々と撥水がなくなってきますが安心して下さい。
復活の儀式がありますので。

ちょっと今日は長くなってきたので、復活の儀式のお話は次回という事にしましょう。

あと最後に余談ですが、『塩の結晶が目詰まりしてダメになる』という話を耳にする事があります。

これ、100%嘘です。

メンブレンは多孔質構造なので穴は開いてますが、その穴は水蒸気は通しますが、水分は通しません。
水蒸気=分子ですから、メチャメチャ小さい穴です。

そんな穴に塩の結晶が詰まるなんてことはまずありえません。

塩の結晶を洗い流さなかった事により、撥水機能が低下してレインウェアの性能が低下することはありますが、ダメにはなりませんし、お手入れすれば復活します。

次回はその辺もお話します。

それでは今日はこの辺で。

 

 

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ウェアの基礎知識講座②『撥水と防水 ~その1~』

 

皆様こんにちは!!
コジマです。

前回からスタートしました『ウェアの基礎知識講座』。
第一回目『レインウェアって何?』はこちら

第二回目の今回は『撥水と防水』について。

今回こちらをテーマに選んだ理由は、『撥水と防水』を正しく理解していただく事が今後のお話をスムーズに進める為の重要事項だからです。
※『耐水』という言葉もありますが、ここでは釣り具用ウェアで一般的に広く使われる『防水』という言葉で話を進めます。

『撥水と防水』。
言葉の響き的にも字面的にも良く似ていますが、実はまったく別のお話です。

こちらの言葉そのものの意味は…

撥水:布、紙などが表面で水を弾く事。

防水:水の浸入を防ぐ事。

説明が簡単過ぎてわかりにくいですが注目する部分は、『(水を)弾く事』『(水の)浸入を防ぐ事』という部分です。

つまり、すご~く乱暴に言うと『撥水』は『水は弾く。でも水が浸入しないとは言ってない』という事であって、『防水』は『水は浸入しないけど、弾くかどうかは別問題』という事です。

わかりにくいですね~w

特に撥水はその効果の結果、水が浸入しない事もあるので防水と混同してしまう事が多くあります。

ここからはもっとわかりやすく説明していきます。

前回登場したメンブレン(防水透湿膜)やPU(ポリウレタン)、ゴム、PVCなんかは『防水』であり、そのもの自体が水の浸入を防いでいます。

大袈裟に言えば、この防水性能は素材に傷が入ったり、穴が開いたりしない限りは維持できますので、水が浸入する事はありません。
※耐水圧等の条件は無視して話しています。

また洗濯や汚れによって『防水』性能が低下する事もありません。
※洗濯や汚れによる生地の劣化は無視して話しています。

次に『撥水』です。

ウェアにおいての撥水は基本的に『撥水加工』の事になります。

『加工』と言う言葉からもわかる通り、撥水は紙や布、布もナイロンやコットン等々、定着しやすいしにくいの差はあれど色々な物に施す事ができます。

その仕組みは詳細に話すと科学的な本1冊書ける位の難しい話なので、簡単に説明します。

撥水とは『撥水基』という微細な分子が布等の上にびっしりと敷き詰められ、『撥水層』を作り出すことにより起こります。
この撥水基に水が触れた際に、水の表面張力を利用して水の浸入を防いで(弾いて)います。

つまり撥水加工は基本後付けです。

そして撥水加工は摩擦や汚れで撥水基が倒れてしまうと、その効果を失います。

効果を失うと、加工が施されている物自体は防水とは限りませんので水が浸入してきます。
また、効果が失われていなくても、大量の水にさらされたり、水中に長い時間置いておくと水が浸入してくる事もあります。

これから撥水と防水の違いのとてもわかりやすい例を挙げます。

皆様のレインウェア、最初は雨が降っても水を弾いていたのに、使っていくうちに弾かなくなり、雨が降ると表地に水が染み込み表面の色が変わる程になってしまう。

こんな事はありませんか?

これ、まさに撥水加工の効果が切れている状態です。
撥水が切れているので、表地のナイロンが水を吸って濡れてしまい、表面の色が変わってしまいます。

でもですね、この状態で雨は内部に浸入してきますか?
してこないですよね。

つまり防水性能は変わってないという事です。

おわかりいただけましたでしょうか?

撥水と防水は全く別物なんです!!

余談ですがよく『防水スプレー』という文字を目にしますが、ほとんどの場合『撥水スプレー』が正解です。

靴や革製品に使っても水は弾くけれども、それそのものは防水にはなりませんよね?

撥水の強弱や持続性に差があり、一時的に水が浸入しなくなるかもしれませんが、撥水は撥水です。

さて、先程全く別物と申しました撥水と防水。

ウェアを快適に着ていただくにはとても密接な関係であります。

別物だけど無関係ではない。

これも『撥水と防水』の関係性です。

今日も長くなってしまったので、この話はまた次回という事で。

それでは今日はこの辺で。

 

 

 

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