皆様こんにちは!!
小嶋です。
本日は久し振りに【ウェアの基礎知識講座】的なブログです!!
今回のテーマは…
『乾燥機使用上の注意点』
です!!
先に結論から言ってしまうと、『高温や長時間での乾燥はやめましょう!!』という話なんですが、その理由などを解説していきます。
近年ではご自宅の洗濯機に乾燥機機能が付いている場合も多くなり、洗濯後の乾燥に乾燥機を使用される方も増えていると思います。
そしてそれ故に縮み、生地やパーツの劣化や破損などウェアの乾燥での思わぬトラブルが増えているのも事実。
もちろん乾燥機の使用自体が全て悪という訳ではなく、むしろ撥水剤の定着などの際は使用を推奨していますが、使用する温度や時間に注意が必要という事です。
撥水剤の定着に関してのブログはこちら↓
ウェアの基礎知識講座⑤『復活の儀式 第2章 ~撥水復活~』
※過去ログ内の価格表示や仕様が掲載当時の場合がありますが、全て現在のHP情報でのご提供となりますのでご了承ください。
まず、乾燥機(特に高温・長時間)での乾燥は自然乾燥に比べ、基本的にどの素材においてもウェア類への負担が大きくなります。
熱による繊維の収縮によって発生する縮み、また化学繊維であれば熱により溶けてしまい劣化や破損の原因となることも。
まずはウェア類の『洗濯表示』に準じていただくことが大前提となりますが、基本的には高温での乾燥機の使用は要注意です。
特に洗濯表示のないウェア(グローブなど)は高温での乾燥は避けた方が無難です。
また、中温・低温でも過度に長い乾燥時間だとウェア自体が高温となるため、これもご注意を。
洗濯物の量が少ない場合も同様に注意が必要です。
でも、天気や洗濯物を干す環境によっては乾燥機を使用せざるを得ない場合もあると思います。
その場合は『中温・低温で乾燥しきる少し手前まで乾燥機を使用し、仕上げは自然乾燥で』という使用方法がオススメです。
なお、意外と知られていませんが、ウェア類に使用してある『面ファスナー』、『靴のインソール』なども高温・長時間の乾燥で劣化・破損するパーツです。
面ファスナーや靴のインソール自体も化学繊維で出来ていますので、高温になると軟化、変質、縮みなどが発生します。
例えば面ファスナーの場合だと、画像のように面ファスナーのメスの方の角部分を触ってみると、正常な状態だとパリっとした硬さ(張り?)がありますが、高温により変質し軟化しているとヘナヘナになっている場合があります。
こうなっていると面ファスナー自体がバラバラとほどけるような状態となり、縫い付けてある糸が切れていなくても面ファスナーがウェア本体から外れてしまう事があります。
ちなみにオスの方だと高温で縮んで面ファスナー自体や取り付け部分が引きつったりしている場合もあります。
こういう部分の引きつりや変形は高温乾燥が原因の場合も…
※画像のグローブは引きつりや変形はありません
このように高温・長時間での乾燥は生地本体、パーツ類への負担が大きく劣化・破損の原因となりますのでご注意下さい。
乾燥機使用の注意ついでにもう一つ豆知識!!
グローブの洗濯は『基本は手洗い』です!!
洗濯機を使用する際は『洗濯ネットに入れて弱洗い』が推奨!!
これはグローブに使用されている合皮部分が他の衣服と擦れて毛羽立ちが発生するのを防ぐこと、グローブに使用されている面ファスナーなどが他の衣類(グローブ自身も含む)に引っ掛かってダメージを与える事を防ぐためです。
もちろん高温・長時間乾燥もダメですのでご注意を。
といった感じで乾燥機使用上の注意点でした!!
昔は自宅に乾燥機があるなんて環境は多くありませんでしたが、今や洗濯乾燥機もかなり普及しましたからね。
特に日頃ご自分で洗濯されない方などはご注意いただきたいのと、自分で洗濯しないのに文句だけ言うと家庭内の揉め事の火種となりますのでそちらも十分にご注意を(笑)
余談ですが昔はお気に入りのTシャツのジャストサイズが売り切れの時やインポート物のサイズの大きなTシャツを乾燥機で意図的に縮めて自分サイズにして着てましたよね♪
縮み過ぎて結局着れなかったり、思いのほか縮まなかったり…アラフォー世代の懐かしい思い出ですw
そんな感じで今日はこの辺で。
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