ウェアの基礎知識講座⑲『その役目は多岐!!ファスナーのお話~その①~』

 

皆様こんにちは!!
コジマです。

本日はウェアの基礎知識講座⑲です。

前回は夏物のサイズや素材特性のお話をしました。
※前回のログはこちら。 

今回は『ファスナーのお話~その①~』です。

一口にファスナーと言っても、実はその種類や役割が多岐に渡るファスナー。
性能的な部分だけでなく、その種類によっては製品の価格にも大きく影響が出る部分だったりします。

そんなファスナーの事を何回かに渡ってお話したいと思います。

まず、弊社ではほとんどの部分には『YKK社製』のファスナーを採用しています。
(一部YKK社製じゃないファスナーを使用している部分もあります。)

『YKK』という名前を聞いた事がある方も多い思いますが、世界的なシェアを誇るファスナーのブランドで、高い信頼性を誇りす。
(ファスナー以外にもスナップファスナー(ボタン)やアルミサッシ(YKKAP)等グループ内で色々なプロダクトを展開されています)
※YKKグループHP

余談ですが弊社の人気商品であります『PSLプラカラビナ』シリーズもYKK社製だったります♪


画像はMサイズです。

それで、ファスナーの種類を紹介したいのですが、実はファスナーは皆様が想像している以上に様々にな種類があるので、それは上記のYKK社様のHPにてご確認下さいw

ちょっとした豆知識ですが、日頃皆様が良く聞く『マジックテープ』や『ベルクロ』も実は『面ファスナー』というファスナーの一種です。

『マジックテープ』や『ベルクロ』と言う名前は実は面ファスナーの製品名でして、『マジックテープ』は株式会社クラレ社(現在はクラレファスニング株式会社)、『ベルクロ』はベルクロUSA社の商標です。

ちょっと脱線しましたが、ここからは釣り用で主に良く使われるファスナーについてYKK社のHPを引用しながらご説明致します。

で、種類の説明の前にファスナーの基本ですが、ファスナーはテープエレメント(務歯※むしと読みます)、スライダーというパーツで構成されています。

この凸凹のパーツがエレメントです。

そしてこのエレメントがくっついている部分がテープ(オレンジ色の布部分)。

最後に、手でつまんで開閉するパーツがスライダーです。

画像中央のパーツです。ちなみに黒いパーツは『引き手』と言います。

このパーツにもそれぞれ種類や色があって、用途やイメージに合わせて使用しています。

そしてここからは種類のお話で、釣り用に使用されているファスナーをおおまかに分けると下記の2種類です。

樹脂ファスナー
ビスロンファスナー

で更にこれを細かく分けていくと…

樹脂ファスナーは『スタンダード樹脂ファスナー(コイルファスナー)』をはじめ、様々な用途に合わせた種類がありますが、その中でも釣り用でよく見かけるのが、通称『止水ファスナー』と呼ばれる『AQUAGUARD(アクアガード)』です。

ちなみにこれがコイルファスナー。

軽くて柔軟性があり、価格も安価なので様々な用途に使用されています。
欠点としてはスライダーも含め、塩噛みが発生しやすいので、使用後の真水での洗浄、乾燥はお忘れなく。

次は『AQUAGUARD』です。

テープの裏面にポリウレタン加工することで強力な撥水性を持たせ、ファスナーに止水機能を付与することが可能になりました。
あと特徴としましては、ポリウレタン加工しているのでファスナーに光沢があり発色が良いので、ウェアのアクセントにもなります。※最近は逆にマット仕上げもあるようです。
また、ファスナーの開閉が固いのも特徴です。

(その特徴がどう製品に影響するかは次回説明します)
価格は割りと高めです。

ここで一つご注意を!!

このファスナーは『止水』です。
『防水』ではないのでご注意下さい。

最終的に浸水しますので過信しないで下さい。
あとスタンダードタイプ同様に真水で洗浄、乾燥をお忘れなく。

さて、続いてビスロンファスナーです。

ビスロンファスナーも樹脂ファスナー同様に様々な種類がありますが、基本的には『スタンダードビスロンファスナー』の使用が一般的で、最近は『AQUASEAL(アクアシール)』という簡易防水ファスナーがウェーダーに使用されているのを見掛けます。
※弊社ではアクアシールファスナーは使用していません。

ちなみにこちらがビスロンファスナーです。


フローティングベストのフロントジッパーや


ポケットのファスナーに使用してます。(背面部も)

ちなみにビスロンにも『AQUAGUARD』がありますが、これはコイルファスナー同様に『止水ファスナー』ですので、防水ではありません。

ビスロンの特徴は軽くて塩噛みが起こりにくく、軽い力で開閉できる所です。
また、カラーが豊富です。

(この特徴がどう製品に影響するかは次回説明致します)
※塩噛みには強いですけど、ちゃんと洗いましょう!!

そして価格ですが、スタンダードビスロンファスナーはコイルファスナーより高価になりますが、基本同サイズのコイルの止水ファスナーよりは若干安価になります。
当然ビスロンの止水や防水ファスナーは更に高価になります。

余談ですが宇宙服等に使われる完全水密・気密のファスナー、『PROSEAL』なんてのもありますが、当然、とんでもない値段ですし、そこまでの防水性と気密性を必要とすることは無いと思いますので、釣り具部門でお見かけする事は無いかと思いますw

ということで、種類の説明だけでこんだけ長くなってしまいましたので、今日はこの辺で。

次回は、『ファスナーが製品に与える影響』のお話をしようかと思います。

 

 

 

 

・パズデザインHP↓
http://www.pazdesign.co.jp/

・パズデザイン公式Facebook↓
https://www.facebook.com/ZapPazdesign/

・fimo釣りログ一覧↓
http://www.fimosw.com/u/zappazdesign

☆Instagramの公式アカウント開設しました☆ ←こちらをクリック♪
『Pazdesignのある風景』をテーマにアップしていきますのでフォロー宜しくお願い致します♪
『pazdesign_official』で検索お願いします!!